千年先まで愛してるって言わせてね

勢いで書いたまま忙しくてずっと推敲できずにいた記事なんですがせっかくなので今更ながらも投下しておきます。自分がいつかの未来に読み返して楽しむための備忘録だから千穐楽からどれだけ経ってるかとかそんなことは気にしてはいけない。(と言い聞かせてる)

 

2016年劇団☆新感線夏秋興行 SHINKANSEN☆RX『Vamp Bamboo Burn ~ヴァン!バン!バーン!~』

全4会場60公演、稽古の時期から考えると4ヶ月以上の長丁場、VBBカンパニーの皆様本当にお疲れ様でした。

VBBが初日の幕を開けた8月5日、あの日の長野は眩しすぎるほどの太陽がアスファルトを照りつけじりじりと焦がす、まさに夏真っ盛りという言葉が相応しいほどの晴天でした。はじめての土地へ足を運ぶことと初日ということへの高揚感でほとんど眠れないまま長野へ向かったことも、上田駅を出てすぐに見つけたVBBの大きな幕に感激したことも、開演直前の緊張感も、観劇中に何度も受けた衝撃も、たくさんの笑いに包まれていたあの会場内の空気も、終演後の安堵感や充実感も、全部今でもまだ鮮明に思い出せます。

あんなに暑かった日々もあっという間に過ぎて東京公演、個人的には自分の誕生日に観劇して外の世界の舞台の上できらっきらに輝く神ちゃんの姿を見ることができたのはとても嬉しかったし、毎日TLに流れてくるレポを楽しみに仕事に励んでいる日々でした。そしてわたしは行くことはできませんでしたが富山公演も終え、気付いた頃にはもうすっかり秋。終わりを惜しみながら迎えた大阪公演の2週間は本当に一瞬で、大千穐楽の日にはもうずっと寂しくて終わってほしくない気持ちを抱えてひとつひとつのシーンを噛み締めながら観劇しました。わたしが観ることのできた回数はとても少ないけれど、それでも長野初日でVBBの世界に惹き込まれてからこの舞台のことを考えたりレポや考察を読むのもすごく楽しかったし、神ちゃんは勿論、他のキャストの皆さんや新感線公式アカウントさんのブログや呟きが投下されるたびにどんどんVBBという作品とカンパニーが大好きになっていました。

わたしにとって元々興味はあったけれどずっと触れる機会に踏み込めなかった劇団☆新感線の舞台。神ちゃんが出演するからという理由で必死にチケットを取って観に行ったVBB。かっこよくて可愛くていろんな魅力に溢れた個性的で素敵なキャラクターたち、ギラギラしたロックな重低音、キャッチーな歌詞とメロディー、笑いの渦を巻き起こす小ネタたちと愛憎にまみれた苦しく切ない展開とのギャップ、ステージの上から感じる熱量にいつも圧倒されたし、回数を重ねるたびにどんなキャラクターも愛しく思えて、まさかこんなにも作品もキャラもまるごと好きになるなんて4ヶ月前は思ってもみませんでした。こんなにも愛と熱気に溢れた素敵な劇団と作品に出会わせてくれたのが神ちゃんの存在だということがすごく嬉しいし、感謝しています。そしてきっと数えきれないほどの人が喉から手が出るほど欲しいはずであろうこの役に、このポジションに神ちゃんを選んでくださった方々に心からお礼を言いたいです。

 

神ちゃんの演じていた蛍太郎は出番自体はそれほど多くなかったけど、インパクトはかなりあった役だったように思います。主君である藤志櫻に従順で控えめな爽やか好青年…かと思えば悪気のない素直さが鼻につく男の子。言葉にしてまとめるとあまりピンとこないけれど、実際に生で見た蛍太郎はあの濃いキャラクターばかりの世界でもしっかりと存在感を残していたはず。それに蛍太郎自身がその場にいなくてもかぐや姫(ヒメ/京次郎)がずっと蛍太郎のことを想ってくれて言葉に出してくれたから、その存在自体は全編を通してしっかり記憶に残るものだったのではないかなと思います。コンパの場面では蛍太郎の魅力をうっとりした表情で語り、結ばれたあとは尽く蛍太郎蛍太郎とハートを撒き散らしていちゃつき、そして愛する蛍太郎を亡くした哀しみと憎しみで藤志櫻を殺すことに執着する。蛍太郎のいない世界など意味がないと言い切るほどに彼を愛しているし、蛍太郎の形見の鉈で藤志櫻を葬ろうとまでする。だからどうしても蛍太郎を中心に物語を観てしまうわたしは本編が進むほどにかぐや姫に、ヒメに共感するしかなくてどんどん惹き込まれて好きになっていったし、最終的にはいつもヒメの気持ちに心を揺さぶられすぎて泣いてしまってました。蛍太郎の存在がなければ千年以上も引き摺ったかぐや姫と藤志櫻のこの関係性は生まれなかったのだと思うと、やっぱりとても重要な役のひとつだったんだなぁと改めて喜ばしく思います。

ここやツイッターでもよく使ってるんですけど、キラキラしてるとか輝いてるっていう表現がすごく好きなんですよね。わたしにとっての神ちゃんは、どんな姿でどんな場所にいてもいつだって眩いばかりにキラキラと光を放つ一等星で、燦々と輝く太陽で。だから栄子さんが神ちゃんのことを”キラキラした男の子”って言ってくださったり公式さんが”「蛍太郎」の輝きに”という表現を使っていたのがすごく嬉しかったし、蛍太郎の言葉を借りるならば”少しばかりの華、抑えても抑えても隠しきれない原石の輝き”を持った役を神山担としてのわたしのフィルターなんて関係なくまったくの外の世界で神ちゃんに宛がってもらえたことがなんだか新鮮ですごくドキドキしていたんです。ジャニーズのアイドルがキラキラしたキャラクターの役を貰うってある意味では”そのままでいい”と言われているとも取れるとっても皮肉なことだと思うんですけど、その皮肉さが上手く作用していたのがVBBの魅力のひとつであったのではないかなと個人的には思っていて…かぐや姫に見初められて下女やリケジョのお姉さんたちにちやほやされて、そんな”アイドル扱い”の蛍太郎が鼻につくうざさを爽やかさの中に含ませていたり褌一丁で登場して男の胸を揉みしだいたりして笑いを掻っ攫っていくギャップ。キラキラした存在であることを認められつつもしっかりとアイドルの殻を破ることを求められていたように思えたし、それに舞台の上の神ちゃんはきちんと応えられていたんじゃないかなあ。ファンの贔屓目もあるかもしれないけれど、舞台の上の神ちゃんはVBBの世界観から浮くことなくしっかりと蛍太郎として生きていたように感じられました。だけど気合いの入ったキレッキレのダンスや透き通った綺麗な歌声から神ちゃんのファンだからこそわかる”神ちゃんらしさ”をこっそり感じられたことも嬉しかったりして。笑

可愛さもかっこよさも色気も面白さも少年っぽさも男性らしさも、まるで神ちゃん自身の魅力をめいっぱい詰め込んで楽しいエッセンスを加えたような蛍太郎という素敵な役に神ちゃんが巡り合えたこと、そして歌にダンスにギターにと神ちゃん自身の持つポテンシャルをしっかりと見つけて舞台に上手く組み込んで活かしてもらえたことがファンとして本当に幸せでした。

 

2月に神ちゃんのこのお仕事が発表されてから本当に嬉しくてずっとずっと楽しみで仕方なくて、でも正直神ちゃんの扱われ方に関してはあまり期待していなかった、というか新感線の舞台に出させてもらえるなんて!という衝撃と喜びが大きすぎて雑誌やテレビなんかの宣伝に対する期待やどれくらい出番があってほしいあれもこれも見てみたい、みたいな願望がそこまでなかったんです。他のメンバーがドラマや映画のお仕事で雑誌に載ったりテレビに出ているのを見るたびに羨ましく思っていたしいつかは神ちゃんもと願っていたし、そりゃ出番も宣伝も多ければ多いほどいいに決まってるんですけど、突然の大きなお仕事にびっくりしすぎていざこういうことになってみるとそこまで貪欲になるほど頭がまわっていなかったのかも。主演は斗真くんで神ちゃんはクレジットの順番的には四番手だけど他にもものすごく豪華なキャストさんばかりだし、ひとつかふたつでももし雑誌に載せて貰えたら嬉しいな〜程度に考えていて…それが蓋を開けてみれば予想以上に、いやわたしの想像を遥かに超えるほどたくさんの雑誌に載せてもらえて斗真くんと二人での対談なんかもあったり、CMでメインキャストのひとりとしてばばーんと神ちゃんの写真もアップになったり、さらには先輩の冠番組に斗真くんと一緒に出演させてもらうことまであったんですよ。まさかの連続すぎてただただすごいなぁと感嘆するばかりでした。

神ちゃんをすきになってからの自分のモチベーションの中でつらいなぁと思うことも少なからずあったけれど、それ以上に嬉しいこと楽しいことがたくさんあるしこうやっていろんな”はじめて”を一緒に体験させてもらえるのが本当にしあわせなことだなぁとこの4ヶ月ちょっとで噛み締めることが何度もありました。それは今挙げたようなメディアへの露出もそうだし、カンパニー内での神ちゃんの立ち位置もそうで。自他共に認めるかなりの人見知りな神ちゃんが、ことあるごとに稽古や舞台の様子だけでなくカンパニーの皆さんとの仲良さそうな様子もこちらに教えてくれて、毎日が刺激的で楽しくて仕方ないと言葉にしていたんです。それは神ちゃんからの発信だけではなくカンパニーの皆さんのブログやツイッターからも頻繁に伺えて、しかもとても可愛がってもらっているんだなと感じられるものばかりで、そのたびにびっくりしたしとても嬉しかったんです。わたしは元々ジャニオタになる前は所謂若手俳優のファンをしていたんですが、長丁場で地方公演のある舞台なんかだと特にカンパニーがどんどん仲良くなっていく様子が日ごとにファン側も感じられるんですよ、やっぱり。飲みに行ったりホテルの部屋でわいわいしたり、そんな楽しそうな仲間同士の交流がいろんなひとから発信されて知ることができる。だからそんな体験を神ちゃんもしているんだろうなというのが知ることが本当に何目線だよってかんじなんですけど、でもこんなに毎日楽しい楽しいと連呼するほどに神ちゃんが充実した日々を過ごせていてよかったなぁとしみじみ思いました。舞台の裏でも表でも今回たくさんの殻を破ることができた神ちゃんはきっとこれからまたどんどん階段を駆け上がって進化して、キラキラした姿を見せてくれるんだろうなあ。

 

以前の記事でも書いたけど、長野初日のカーテンコールで神ちゃんのいきいきとした楽しそうな姿を見られたのが本当に嬉しくて。スクリーンに映された名前を背に晴れやかな表情でしっかりと客席に向かってお辞儀をする神ちゃんの姿がすごく誇らしかったです。そして曲のイントロが流れたときのマイクを持ってオラオラしながら宙を蹴り上げる神ちゃんがめちゃくちゃにかっこよくて、もうまさにわたしの、わたしたちの知るステージの上の”神山智洋”が一瞬にして全開になった気がして大好きで、毎回それを見られるのがとても楽しみでした。

千穐楽では斗真くんに泣きそうになってる子がいるといじられて「斗真くんより先に泣かないと決めましたっ!」と照れ隠しのように笑いながら言い切った神ちゃん。眉をへの字にして唇をきゅっと噛み締めながらへにゃへにゃの表情で涙を堪えている姿がすごく愛おしくて、でも最後まで宣言通り泣かずにしっかりと挨拶をした神ちゃんはとても頼もしかったです。神ちゃんの挨拶というとガチガチに固めてきた熱さ全開のファンを沸かせるもの、謂わば"アイドルらしい挨拶"なイメージだと思うしわたし自身それが大好きなんですが、この日の神ちゃんの挨拶はいつものそれとは違っていて。これを言うと決めてきた!っていう挨拶というよりはあの瞬間頭に浮かんだ、そのときの素直な気持ちを飾りっけなくストレートに言葉にしていたような挨拶だったんです。はじめましてのひとたちしかいなくて正直不安ですごく怖かったこと、だけどいざ飛び込んでみると神ちゃん神ちゃんってみんなが言ってくれてとても嬉しかったこと、そしてまた新感線の舞台に出たいという気持ちでいっぱいだということ。ニュアンスですけど、そんなことをキラキラした瞳で語ってくれた神ちゃん。

「もっともっと大きくなって、また帰ってきたときにおっきくなったねって言ってもらえるようにがんばろうって思いました」

こうやってしっかりと前を見据えて夢を公言してくれる神ちゃんが本当に大好きだって、このひとのファンでいられることが誇らしくて胸がいっぱいすぎて涙が止まりませんでした。お誕生日のときの記事に”正直言って板の上に立つ神ちゃんに対しては心の底から期待と信頼しかしてません”って書いていたんですが、これはVBBを終えた今もまったく変わりません。いつだって期待と想像のもっともっと上をいく神ちゃんは本当にかっこよくて頼もしくて、堂々と胸を張って世界中に自慢したいくらい。そんな神ちゃんの背中をこれから先も追わせてもらえること、夢のつづきを見させてもらえることがこの上ないほどにしあわせです。

 

千年先までなんてとても生きてはいられないけど、生まれ変わって千年経っても愛し続けるくらいの心意気でVamp Bamboo Burnが大好きです。素敵な時間をありがとうございました!