奇跡なんかいらない

恒例の現場総括もできないまま年が明けて二十日も経ってしまいました。こんな僻地ブログももう四度も年を越しているのだと気が付いてびっくりしています…時が経つのは早いなぁ…。相変わらずの気まぐれマイペース具合ですが本年もどうぞよろしくお願いします。

 

時は遡って2016年12月24日、25日。ジャニーズWESTにとってはじめての京セラドームでの単独コンサートに行ってきました。とにかくもう、楽しかった!この言葉に尽きます。もう最初から最後までどこを思い返しても楽しくて仕方がなくて、どうしようもないくらいに泣いて笑って本当にしあわせな気持ちに満ち溢れた最高のクリスマスでした。

 

24日、いざ当日を迎えてもなぜかあまり実感がないというか、コンサートの日だっていうわくわく感はものすごくあるのにいざドームに着いても席に座っても、幕が開いてからもずっと”ドームでコンサートをする”という実感がぼんやりとしか湧いていなかったんです。開演前のええじゃないかのBGMに合わせて揺れるペンライトの波ももう一回!の大合唱も、クリスマス感たっぷりのキラキラしたセットも、オープニング映像のかわいいサンタさんたちとトナカイさんも、全部テンションをあげる要素でしかなくてドキドキは最高潮に高まっていたけれど、いざせーの!の声で7人が登場してからはもうただただ目の前の光景と場内の熱量に圧倒されるしかなくて、目で見たものを受け止めるのに精一杯で頭で考える余裕がひとつもなかったんです。それが落ち着いてほんの少し余裕が持てるようになったのは、メンバーが3人と4人に分かれてフロートに乗り外周を回ってきた時でした。わたしの中でドームでのコンサートというと、あの巨大なフロートのイメージがすごく強くて。フロートに乗っている神ちゃんの姿を一度も見たことがないわけではなかったけれど、でも今までのものはどれも”他の誰かがメインを務めているコンサートのフロート”だったんです。だけどこの日のそれは違う。ジャニーズWESTがメインのコンサートで、フロートの上にいるのは7人だけ。だからそれに乗っている神ちゃんを見たときに”神ちゃんが、ジャニーズWESTが京セラドームでコンサートをしているんだ”ってようやく実感できて、思わず涙ぐんだままぼーっと目の前を過ぎていくフロートを眺めていました。

 

怒涛のセットリストにひと息ついた瞬間、スクリーンに流れ始めた時計が逆回りする映像。まさかと思い息を飲みました。少なからず期待はしていたし、やるならこの公演でのタイミングしかないかな、なんて考えてもいて。だけどいざデビュー前の彼らの映像が、7WESTの姿が映っているのを目にすると心臓がばくばくと早鐘を打って緊張しすぎてどうしたらいいのかわからなくて。アメフリが終わって、Stay Goldが終わって、次の曲のイントロが流れてあの大好きなフェイクが聴こえてきた瞬間、ぶわっと全身に鳥肌が立ってそのまま流れるように目頭が熱くなったのを強く覚えています。京セラドームのステージに立つ4人はあの頃と同じオレンジのお揃いの衣装を身に纏っていたけど、その姿はあの頃よりもずっと頼もしくて強そうでかっこよくて。でも楽しそうに笑う表情にはどこか昔の面影が残っているような気がして、かわいくて愛おしくてたまらない光景がそこにはありました。2013年のJUMPコンに関西Jr.が出演したときに7WESTが歌っていた曲も、Dial Upでした。あのときぼんやりと「また京セラで神ちゃんのDial Upのフェイクを聴きたいなあ」と思っていたことが、まさかデビューして数年越しに叶うなんてあの頃のわたしに、ましてや2014年1月のわたしに言っても絶対に信じないだろうなあ。京セラドームに響き渡る神ちゃんの綺麗なフェイクも、目を合わせてはにかみながら歌うかみしげも、あの頃よりもずっと大人っぽくなった4人の歌声も、神ちゃんのおなじみのあのバズーカをみんな揃って楽しそうにしていたことも、もう全部全部かき集めて宝箱にしまっておきたい瞬間ばかりでした。

それだけでもう胸がいっぱいでどうしようもなかったのに、その次の曲こそ本当に一度も想像もしていなかったもので、驚きと嬉しさといろんな感情でぐちゃぐちゃになってしまってパニックで、思わずその場にしゃがみこんで泣きじゃくってしまいました。あまりの衝撃に足が震えてしまってなかなか立てなくて、涙が溢れて止まらないけれど出来る限り見逃したくなくてぼやける視界で必死に大好きな曲を、NEXT STAGEを歌う彼らを見つめていました。

わたしにとってNEXT STAGEは、はじまりの曲なんです。はじめて松竹座でこの曲を聴いたとき、なによりもクリアにわたしの鼓膜に響いて心臓を震わせていったのが神ちゃんの歌声でした。きっとあのとき出会わなければ神ちゃんのことを好きになることはなかったかもしれないし、だからわたしにとってNEXT STAGEは本当に大切で大好きで何よりも思い入れの強い曲なんです。だけどデビューしてジャニーズWESTとしてこの曲を歌うことは一度もなかったし、何よりこの曲はJr.時代に歌うからこそより素敵に色づくものなんだろうと思って自分に言い聞かせていたところもありました。もう二度とこの曲を歌う神ちゃんを見られることはないんだろうなと諦めていたから、あのイントロが流れた瞬間頭が真っ白になってしまって。きっと今度こそ最後だったんだろうし、思い出のたくさん詰まった大好きなこの曲を、ジャニーズWESTとしてNEXT STAGEを歌う神ちゃんの姿を、この目に焼き付けることができて本当に嬉しかったです。

 

オーラスの挨拶の途中で神ちゃんが「見守ってくれる皆さん」って言いながら片手をふわっと広げて客席の方を指したんです。その手の動きにつられて辺りを見渡してみると、場内一面が緑色の光に溢れてる光景が一気に視界に飛び込んできて。それを見たら必死で堪えていたものがまた全部決壊してしまって、もうだめでした。勿論メンバーの数だけそれぞれにファンがいてみんながみんな神ちゃんのことを一番に応援しているわけではないしそれが普通のことなんですけど、それでも今この瞬間はこの緑色に煌めく光の全部が神ちゃんへの愛なんだと思ったら胸がいっぱいになって、神ちゃんの言葉を聴きながらもずっとぼろぼろと涙が止まりませんでした。自分の大好きなひとがたくさんのひとから愛されていることをこの目で感じられることがこんなにもしあわせなことなんだってものすごく実感した瞬間でした。あの光景をきっと一生忘れないし、忘れたくない。

初日の挨拶では神ちゃんは眉をハの字にして一生懸命堪えてる顔で話をしていて見るからに泣きそうなんだなぁっていうのがわかるかんじだったんですけど、オーラスではそれとは違ってふんわりとした穏やかな表情で話し始めたんです。だからああ今日の神ちゃんはきっと泣かないなって思ってて、案の定話してるときはずっとやわらかい笑顔を浮かべていて。もしかすると瞳がうるうるしてたりはしたかもしれないけど、既に涙で視界がぼやけてるわたしの目ではそこまで確認できなかったし、だから最後の淳太くんの挨拶の後で堪え切れずに溢れだした涙を拭う神ちゃんの姿を見たら耐えられなくて、その場にしゃがみこんで嗚咽漏らして泣きじゃくってしまいました。本当にびっくりしたし、でもそこまで気持ちが溢れてしまった姿を見られたことが嬉しかったし、片手で涙を拭って隠すようにくるっと後ろを向く神ちゃんが本当に神ちゃんらしくて愛おしくてたまらなくってもう、あんなの、あんな姿見ちゃったらむりだよ。

しかもラストの曲がAll My Loveで、この曲もなんていうか…個人的に本当に思い入れの強い曲なんです。All My Loveを聴くときに思い浮かべるのってもちろん神ちゃんのこともそうなんですけど、自分にとって本当に特別で大切で、でもつらい思い出とリンクさせてしまうことがとても多い曲で。だから初日だって入ってたしセトリは当然わかってるのに、それでもイントロが流れてきただけで余計に涙が止まらないし完全に涙腺がバカになってしまってました。

"今の僕が笑えるのはあなたがいたから"って本当にそうで、大袈裟じゃなくて今のわたしがなんとか前を向いていられるのは神ちゃんに出会えたおかげなんです。だから「あなたがいたから」って優しさに満ちたやわらかい表情で歌う神ちゃんに向けて、わたしの方こそあなたがいたからだよ、感謝しかないよ、って勝手に心の中で何度も呟いていました。

 

その先へ…のとき、ふと思い立ってちらっとだけステージではなく客席全体に目を向けてみたんです。ブルーに照らされた会場の中で波のように揺れて光る白いペンライトの海に包まれて、やさしい表情をして並んで歌う7人の姿。それが思わずため息が出るほどに綺麗で、眩しくて。でも自分の手元を見るとその波をつくるひとつであるペンライトはね、コテの形してるんですよ。ハートとか星とかそんな女の子らしくて可愛いモチーフじゃなくて、お好み焼き屋さんとかにあるコテ。しかもすごいリアル。なんだこれって、思わず笑っちゃったよね。でもそんなコテペンラの海できらっきらに輝くこのひとたちがすごく愛しくて、そう感じられたその瞬間が本当に幸せで。

もっともっとこんな景色の中に立つ神ちゃんを、ジャニーズWESTを見てみたい。わたしが今回行くことのできなかった横浜アリーナで、他の地方のホールで、それよりもずっと大きな会場で、そしてドームで。彼らならきっと一歩ずつしっかりと踏みしめながらそれを叶えていくんだろうと信じてるし、いつかそんな時がきたら広い広い会場を埋め尽くすほどたくさん揺れる光のうちのひとつにまたわたしもなれたらいいなぁと、そう思いました。

 All My Loveで横一列に並んで歌う姿を見た時にぱっと脳裏に浮かんだのがまさにこのとき、1stコンサートのときのことで。7人全員が前後なく横並びになったジャニーズWEST。七色にゆらめく海できらっきらに輝く姿が綺麗でかっこよくて、とても眩しくて。あのときよりずっとずっと広くて大きな京セラドームで、ジャニーズWESTを、神ちゃんを照らすたくさんの揺れる光のうちのひとつになれたことが本当にしあわせでした。

 

わたしは未だにあのしんどかった頃を、流星くんの「いろいろあって、一回諦めかけて」という一言だけで簡単にフラッシュバックさせてぼろぼろに泣いてしまうくらいに全然抜け出せていないタイプの人間です。多分もうこの気持ちはファンを続ける以上絶対に忘れられないし、薄れてしまうこともない。だけど無理に上書きしてしまわなくてもいいんだって彼らのステージを目にするたびに思います。つらかったことも全部含めて作られたのが今なんだし、無理矢理に忘れようとしなくたってもっと別のしあわせな方のフォルダをそれ以上にいっぱいにしてしまえばいいんだ、未来にはもっともっと楽しいことやしあわせなことがたくさん待ってるんだって何度も思わせてくれるんです。奇跡なんかきっと一度も起きていなくて、”7人のジャニーズWEST”という今は全員の努力で掴み取ったもの。そんなグループが神ちゃんの居場所であることが本当に頼もしいし、未来に希望しかありません。

 

「残された半分はみんなを幸せにするためだ」

人生は素晴らしいのソロパートをこう替え歌してうたってくれた神ちゃん。こんな替え歌をしてしまえる神ちゃんってなんて最高なアイドルなんだろうって、こんな素晴らしいアイドルを好きになれて今だってもう充分すぎるくらいにしあわせだって心の底からそう思えて、止まっていたはずの涙がまたどうしようもなく溢れて仕方ありませんでした。だけど最後の最後のこの涙は本当に嬉しい涙で、ずっと笑いながら泣いてる自分がいて、これこそがしあわせっていうんだなあってしみじみと実感することができました。神ちゃんはやっぱりいつだってわたしにとって最高のアイドルでヒーローで、スーパースターだよ。

まだまだこれからも未来へ向かって一歩一歩着実に、だけど全力で走り続ける彼らを、神ちゃんを見ていたい。神ちゃんがくれるしあわせを受け止められる距離にいたい。そう改めて思えた、最高の1stドームコンサートでした。人生でいちばん楽しくてしあわせなクリスマスをありがとう。