なにわ侍 団五郎一座を終えて
ブラッドブラザースを観に行く前に上げていくつもりがすっかり公開記事にするのを忘れてました…笑
というわけで1月に日生劇場にて上演された、なにわ侍 団五郎一座に行ってきました。
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外部作品のモデルがあること、喜劇、外部の役者さんとの共演、忠臣蔵、劇中劇、などジャニーズWEST全員で立つ舞台としては彼らにとってはじめてのことばかりだった今回の公演。どんなものを見せてくれるのか期待しつつ劇場に運ぶと、想像していた以上に楽しい時間はそこには待っていました。
【重岡大毅】
重川大志:雲の上団五郎のひ孫で、団五郎一座の跡取り。
大石内蔵助:赤穂藩の筆頭家老で、仇討ちのため吉良邸への討ち入りを目論む。
【桐山照史】
桐本照弥:西楽館を買い取ろうとする不動産屋で、淳の幼馴染み。
大石主税:内蔵助の息子で、吉良邸討ち入りの際は裏門隊の大将を務める。
【中間淳太】
中野淳:衰退した大衆芝居小屋「西楽館」の跡取り息子。
原惣右衛門:赤穂浪士の一人で、吉良邸討ち入りでは内蔵助を助けて指令にあたる。
【神山智洋】
神谷智実:西楽館に下宿する、芝居馬鹿な大学生。
浅野内匠頭:赤穂藩の藩主。吉良への恨みにより殿中刃傷を起こし切腹となる。
【藤井流星】
藤沢流:自称大衆演劇界のスーパースター。
【濵田崇裕】
濱崎崇:西楽館に下宿する、お金に目がない大学生。
神崎与五郎/梶川与惣兵衛:赤穂浪士の一人。/殿中刃傷の現場に居合わせ、内匠頭を取り押さえる。
【小瀧望】
小竹望夏:ブロードウェイを夢見てダンスに励む高校生。
寺坂吉右衛門:足軽の身分でありながら、自ら志願して吉良邸討ち入りに参加する。
わたしが観劇したのは折り返し地点をちょうど迎えたあたりだったので、演技も安定してみんな良い意味で余裕もあって、のびのびとできている頃だったのかなと思います。
本編について、とりあえずツイッターに落としていた雑感を引用。
浅野内匠頭が辞世の句を詠むところからの流れ、凛々しい表情も綺麗な指先も無駄のない所作も思わずうっとりするほど美しかったんだよ…
— まい (@spicatm) January 26, 2015
でもその美しい所作はすべてそのあと切腹するためのものなんだと思うとあまりにも儚くてつらさが込みあげてきてウッてなるから喜劇でよかったよね泣いちゃう
— まい (@spicatm) January 26, 2015
智実くん普段はかわいらしくてふつうのおとこのこってかんじなのに、演劇論の話になると急に声のトーンや口調がちょっと変わって饒舌に語り始めるの絶妙にキモくてよかった…あーいるいるこういうの芸大でもよく見た、みたいな
— まい (@spicatm) January 26, 2015
普段の智実くんと精神的演劇論を語る智実くん、まじめなシーンの浅野内匠頭と駄々っ子な浅野内匠頭、っていうか最後のこれは神ちゃんかなあ笑、全部ちょっとずつ声色が違って聞こえたんだよねえ。違う人として見てたからかもしれないけど。
— まい (@spicatm) January 26, 2015
智実くんと内匠頭で役の振り幅が全然違うから演じ方を変えやすいっていうのはあったかもしれないけど、それでもちゃんとまったくの別人としてなんの違和感もなく見れた。勿論それは他のメンバーもそうで、みんな劇中劇の中と外とではきちんと空気を変えて別人を演じ分けてたもんなーすごいなー
— まい (@spicatm) January 26, 2015
忠臣蔵の説明をするところの智実くんすっごいかっこいいんだよね、片膝ついて座ってるとこ…空気がピリッとしてて指先まですっとしてて背筋がピンと伸びてて…
— まい (@spicatm) January 26, 2015
あーあの場面だけは全体的にどっちの役なのか曖昧だね。現代服を着てるのに動きは元禄の時代で、現実世界と物語の中の世界が混ざり合ってるというかなんとなく不思議な雰囲気だった。こういうのおもしろいなあ
— まい (@spicatm) January 26, 2015
今回みたいなきっちりと型の決まったお芝居ってなると笑いの場面で内輪感があんまり出てこないからいいなって。内輪ネタってそれはそれで好きだし笑えるけど初見の人、輪の中をよく知らない人を置いてけぼりにしちゃう性質も持ってるから。そういう意味で万人に見せたいものにはなってるのかなと思う。
— まい (@spicatm) January 26, 2015
正直なところわたしは舞台での時々過度になりすぎるアドリブ、というか中盤になるにつれ内輪ネタで盛り上がりすぎる雰囲気があまり好きではなくて。長期間の公演でどうしてもリピーターばかりになりがちだし、元の話がわかる人にとっては内輪ネタはものすごく面白い、だからこそその内輪ネタでどっと沸かせてマンネリ化を回避するのもひとつの手だとは思う。アドリブは楽しいです。もちろんわたしもツボに入ったときは内輪ネタだろうとなんだろうと笑っちゃうしそういうのも好きだし、何度か同じ公演に入るからには今日は何がくるかな~とそのアドリブ部分を楽しみにしているところもあります。だけどそのアドリブで例えば前日にやったものの続きのネタや、メンバーについてのコアなネタが出てきたとき、それについていけない人がいるのを時々肌で感じてしまうことがあります。それを目にすると正直少し、冷める。役者や芸人が本業の人たちじゃないからと言われればそうなんですが、昨今のジャニーズというのはいわばマルチタレントです。歌もダンスもお芝居もバラエティーでも基本的にはなんでもやる。芸能界という荒波の中で揉まれていくからにはそうやっていろいろなジャンルに柔軟に対応していくことが必要だと思うし、だからこそ舞台のアドリブという点に関しても広い視点を意識してほしい。長期間の舞台といえどなるべく”内輪ネタに頼らない””リピーターばかりというのを前提にしない”そういう空気を作っていってほしいなと以前から思っていました。
そういう意味で今回は”喜劇”というきちんと型の決められたお芝居ということで元々期待はしていたんですが、結果として内輪感が出すぎず彼らのことをよく知っている人は勿論、今回はじめて見た、まだあまりよく知らない、そんな人でも楽しんでもらえる入り込みやすい舞台になっていたんじゃないかなと感じました。今回撮影用のカメラが入っていなかったようなので、資料用以外の映像が残らないのかと思うと本当に残念です…実は撮ってました~ってさらっと円盤化してくれてもいいんだよ…
ただ忠臣蔵ということでもっと堅めの芝居を想像していた人もいたんじゃないかなと思うので、そのあたりは冒頭で何か説明的なものもあってもよかったのかな、うまいこと思いつかないけど「抱腹絶倒の喜劇をお楽しみください」みたいな、とにかく笑っちゃえるおもしろおかしい舞台ですよ~ってかんじの。だってまさか切腹シーンがネタになるとか考えもしなかったもん笑
しかしその切腹前に辞世の句を詠むところからの浅野内匠頭の所作が本当に綺麗でまぁ…凛とした表情とそれをより一層引き立てるすっきりとした黒髪、指の先までぴんと神経の行き届いた手、すっと伸ばした背筋も丁寧だけど無駄のない動きも、とにかく彼の纏う空気そのものが美しかった。それが切腹を嫌がってあんなにかわいらしい駄々っ子の姿を見せて笑わせたかと思うと、またさっと姿勢を戻して覚悟を決めた顔で潔く切腹をしてみせるものだからギャップがたまらなかったです…。あとそれより前の忠臣蔵についての説明のシーン、そのとき智実くんはステージの下手寄り前方で片膝をついて跪くポーズを取っているんですけど、これもまた空気がピリッとしててかっこよくってさあ~~わたしは映像でしか拝めていないけど歌舞伎の赤影も覇気がすごくて本当にかっこよかったし、改めて和モノの時代劇のお芝居を神ちゃんにしてほしいなって思いました…いつでもオファー待ってます!
神ちゃん以外にじっくり視線を向ける余裕を作れるほどの回数は入れなかったのであまり他のメンバーについてきちんと感想を言えないんですけど、濵田くんの殺陣はすごくかっこよかったです(小並感)あとは皆さん仰ってましたけどラストの壮大なバドオチと、かみしげ主従関係っていう配役が最高すぎましたありがとうございました。
【ショータイムセットリスト】
01.Can't stop
02.アクセントダンス
03.SUPERSTAR
04.シルエット
05.メンバー紹介ラップ
06.ズンドコパラダイス
07.ちゃうねん
08.ジパングおおきに大作戦
09.粉もん
10.Rainbow Dream
可愛すぎて涙出たっていうのわたしのあるあるなんだけどかっこよすぎて気づいたら目から水が溢れてたから本当にCan't stop〜アクセントダンス〜SUPERSTARの流れ罪深い
— まい (@spicatm) January 26, 2015
城ホでも思ったけどCan't stopの神ちゃんがすごくてさ〜やばくてさあ〜獲物を捕らえる眼なんだけどCriminalとはまたちょっと雰囲気違ってて、鋭いけどどこかじっとりとした縋るような瞳になったり不意に口元だけで嘲笑ったり切なげに眉間を歪めたりとにかく曲の世界観に入り込んでて
— まい (@spicatm) January 27, 2015
情けないことに正直圧倒されすぎてどこの振りがどうとかあんまり細かく憶えてなくていろいろぶっ飛んでるんだけど、とにかくなんかすごかった…身体全部を使って力強く踊ってるんだけど靭やかさもあって、ひとつひとつの動作がすごく綺麗で指先までしっかりその全身で刻むリズムに乗ってた。
— まい (@spicatm) January 27, 2015
所見のときは双眼鏡を使わずになるべく全体をと思ってみたんだけど、サビをセンターで踊る神ちゃんは体は一番ちっちゃくても存在感はすごく大きくて全身のバネを巧みに操って魅せていて、本当に語彙が来いってかんじなんだけどかっこよかったのとにかく!!!
— まい (@spicatm) January 27, 2015
アクセントダンスもまた違う雰囲気でかっこよくて、お前かっこいい以外の語彙ないのかよってかんじだけどウンないんだよねこれが。で、こっちは個人がフューチャーされるからか個性が強く出てて多分あれが神ちゃんが得意な分野のダンスなんだろうな〜あんまり詳しくないから細かいことはわかんないけど
— まい (@spicatm) January 27, 2015
止めハネがきっちりしてて躍動感があるっていうのは神ちゃんの踊り方の基本かなと思うんだけど、靭やかさの際立つCan't stopとは逆にアクセントダンスの方はカチッとした動きが多くてそのギャップが余計にたまらなかった…でも雰囲気としてはどっちも陰なんだよね。
— まい (@spicatm) January 27, 2015
引用してきてあれだけど誤字を発見して恥ずかしい~フィーチャーですね…まぁいいや書き直せないし仕方ない笑
セットリストの書き方をすごく迷ったんですが、ええじゃないかはショータイムではなく芝居本編の締め括りだと思うのでここでは除外という形としました。で!このいつもの楽しい賑やかムードな雰囲気ではなく、かっこいい曲から始まるショータイムっていうのがすごくよかった!まずCan't stop~アクセントダンス~SUPERSTARという”ジャニーズWESTのかっこいい面”で畳み掛けてから、次にシルエットでしっとりと落ち着いた雰囲気に会場の空気を一変させる。そしてそれぞれのあだ名をコールする部分もあるメンバー紹介ラップで客席との一体感を高めてから、いかにも関西らしい楽しい曲でどんどん盛り上げていき、最後はRainbow Dreamのキラキラしたアイドルらしさでまとめる。パンフでほとんどのメンバーが触れていたんですが、1stコンサートとの差別化や本編の雰囲気とのギャップ、そういったものを意識して作られたであろうこの構成は大成功だったんじゃないかなと思います。実際に今回のショータイムを絶賛している感想もよく見かけました。
Can't stopは1stコンサートで見た時の衝撃もすごかったんですが、あのときわたしは真横や斜めの場所からしか見ることができなかったので日生劇場のステージで正面から見るとまた違ったように見えて更にこの曲が好きになりました。Can't stopの神ちゃんはしなやかだけど力強くて、指先の動きひとつひとつまで綺麗で。ダンスのことはよくわからないので自分の好みでしか語れませんが、こういう系統のダンスって神ちゃんはどちらかというとすごく得意な方ではないんだろうなと過去映像を見て思っていて。それでも素人目に見ても映像でしか知らないけれど昔の神ちゃんよりも、今の神ちゃんの方がずっと表現の幅が広がっているし魅せ方がもっともっとうまくなってるな~と改めて思います。この曲を踊る神ちゃんに何度だって圧倒されたい。
アクセントダンスの感想はツイッターに投げたんですが、SUPERSTARは横一列に並んだ歌い出しからとにかくかっこよかった…何て言い表すのが的確なのかわからないけど、激しいメロディーではないのに歌詞はひたすらに熱くて男らしくて、ギラギラしたダンスナンバーとはまた別のかっこよさがありますよね。
これまで関西ジャニーズJr.として幾度となく歌ってきたシルエット。この曲をジャニーズWESTとしてはじめて披露された今回のステージ、彼らを見てきてまだ日の浅いわたしですら全国ツアーや少クラin大阪2013、そして一年前に同じ日生劇場でこの曲を歌った神ちゃんと重岡くんの姿など思い出す場面が多々あって、ぐっと込み上げるものがありました。前に一度シルエットもレコーディングしていたと言ってたし、いつか音源化されるといいなぁ。あ、でもそのときは今回途中で追加されたという濵神ハモリも入れてほしい切実に…。
メンバー紹介ラップを1stコンサートに続いてまた聞くことができたのも嬉しかったです!なんで紹介曲ってこんなにテンション上がるんでしょうね…次はツアーで聞けるかな~と今からすでに楽しみにしてます。ズンドコ~粉もんまでの流れは着席だろうと盛り上がらないはずがないですよね。超楽しい。ズンドコで全員が1番にソロパートを貰えてるのが何回聴いてもものすごく嬉しい。
そしてラストを飾ったRainbow Dream、この曲を一年前と同じ場所で同じ衣装を着てキラキラした表情で歌う彼らが本当に眩しくて、改めて神ちゃんがデビューできて、この7人でいられてよかったなぁと幸福感で胸をいっぱいにしながらステージの上の彼らに手拍子を送りました。
パンフ読んで改めて思ったのは、メンバー全員が今回のショータイムは1stコンサートとの差別化が大事だとちゃんとわかっていたり、お芝居が喜劇でコメディー要素が強い分そのギャップを見せるべきだと考えて作っていたことが本当にジャニーズWESTの強みだなと。そこに関して信頼しかない。
— まい (@spicatm) January 26, 2015
今回の公演、総評としては本当にこれに尽きる。自担に、自分の好きなひとたちが見せてくれるものに対して心から信頼できるっておたくとして本当に幸せなことだと思います。ツアーがつい先日発表されましたが、今から次は彼らがどんな景色を見せてくれるのか、それが楽しみで仕方がないです。